皆さんはマオリの方々にとって大切な日「Matariki(マタリキ)」について知っていますか?マタリキとはマオリの方々にとっての新年の始まりです。今回はマタリキについて詳しくご紹介します。
Matariki(マタリキ)とは
マタリキとは真冬の早朝の空に現れる星団のことで、日本ではプレアデス星団/昴(すばる)と呼ばれています。マタリキがもつ意味としては、マオリの方々の世界観「Te Ao Māori(テ・アオ・マオリ)」におけるNew Yearのことで、1年越しにマタリキが現れることでその年が終わり、新しい1年が始まります。意味は異なりますが、星を見て季節を感じる点では日本の七夕と似ていますね。
マタリキの日にすること
マタリキの大きな意味は家族と再び繋がることです。
- 追悼:亡くなった人を思い出す
- 祝う:色んな人と集まり新年を祝う
- 未来を見据える:新しい年を楽しみにする
昔は儀式用の火を灯したり、供物を捧げ、死者を送り、先祖を敬い、人生を祝うためのさまざまなお祝いをしていました。
現在では人々が集まって先祖を思い、食べ物を分かち合い、歌を歌い、物語を語り、音楽を演奏しています。集まりでは「hāngi(ハンギ)」を食べて新年を祝う家庭もあります。ハンギとはマオリの方々の間で古くから伝わる伝統料理のことで、地面に穴を掘って用意したカゴに食材を置き、地熱を利用して野菜や肉などを蒸した料理のことです。
参考:https://www.newzealand.com/nz/matariki/
ハンギ作りのお手伝いに行ってきました!
オーペアでお世話をしている子ども達の学校にてMatariki Celebrationの行事があったので、ハンギ作りのお手伝いに行ってきました!キッチンにはカボチャやジャガイモ、クマラ(NZのさつまいも)などの様々な根菜と、キャベツやラム・鶏肉などのお肉、パンなどで溢れていました。私はキャベツを切る担当に。キャベツの食べられない外側の葉の部分は、ハンギを調理する時のカゴに敷き詰められて使用されており、ハンギは捨てる部分のない素敵な料理法だなと思いました。4~5時間掛けて食材を蒸すと出来上がりです。
この日は朝から男性陣が土に穴を掘り、火を灯してハンギの準備をしていました。出来上がったハンギは各家庭で持ち帰り、その日のディナーに。蒸し上がった食材はホクホクでお肉も柔らかく、とても美味しかったです。味は素材そのものですが、それぞれの野菜の良さがギュッと詰め込まれ、大地の恵みを体で感じることが出来ました。NZにいる間に食べる機会があれば、ぜひ味わってみてください。
まとめ
1年の始まりに、過去・現在・未来の家族が再び繋がる。マオリの方々の自然・家族を大切にする心は素敵ですね。マタリキのお祝いは5月下旬から7月上旬の真冬に行われ、日付は部族や場所によってそれぞれのようです。きっとこの時期には綺麗な星空が見えるでしょう。皆さんも大切な人と食卓を囲って団欒しながら、夜には星空を見て離れた家族を思う時間を作ってみてはいかがでしょうか。
※この記事はNZ daisuikiにも掲載していただいています。
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